死者は死なない。
※若干ネタバレありますので注意ください。
こちらのBGMで記事をお楽しみくださいね(笑)
基本情報
デッド・ドント・ダイ 「原題:The Dead Don't Die」
監督・脚本:ジム・ジャームッシュ
出演:ビル・マーレイ アダム・ドライバー ティルダ・スウィントン クロエ・セヴィニー スティーヴ・ブシェミ ダニー・グローバー
アメリカでは2019年公開。日本では当初2020/4公開の予定でしたが、COVID-19の影響で延期、2020/6/5に公開されました。
ゾンビの首を落としたりしますが、血ではなく黒い粉のようなものが出ます。スプラッター要素は抑えめです。人間が襲われるシーンもフレームアウトして直接的に映像で見せるのは少ないです。グロいのはちょっと…という人でも大丈夫かなと思います(内蔵とか生首とかはちょいちょい出ます)
はっきりと言おう。この映画好きだ
お恥ずかしながら、ジム・ジャームッシュの監督のことはよく知らない。そんなに映画も見るわけではないので、アダムがSWに出てたぐらいのことしか知らない。なのになぜ観たのか?答えは単純だゾンビコメディモノが好きだからだ。そして、この映画も好きだ。
この映画好きだ。じゃあ面白いのか? はっきり言って、この映画そんなに面白くないと思う。まず、テンポが悪い。田舎町の様子が描かれ、何やら環境破壊による影響で世界がおかしくなってゾンビが現れたらしいという説明がなされるのだが、その件が無駄に長い上に意味がよくわからない。でも、それは脚本のクオリティが低いからではなく狙っているように思えた。『まあ、ゾンビ出るからなんかそれっぽい理由がいるよね。こんなもんでええやろ?』とでも言いたげな感じだ。ゾンビの倒し方だってこの映画の観客はみんな知っている。だから、登場人物たちも皆知っている「頭を攻撃すればいい。」
ゾンビ映画観に来たのになかなかゾンビが出ない……焦らされた挙げ句のゾンビ大量発生〜ラストまでの流れもすごい。普通は映画って何か欠けた状態からそれが満たされる様子を描がくものだと思う。ゾンビものなら、絶望的な状況からの脱出だ。『夜が明けるまで生き残る』『ゾンビが追って来られない島へ逃げる』とか。しかし、この映画ではそういったものは提示されない。なんとなくパトロールに行ってしまう。そしてそれっぽいラストシーンで終わる(ラストシーンの直前にもっと意味がわからないものを見せられてしまう)
面白くないの?じゃあ駄作なの?
僕の中で答えは出ている『面白くないけど好き』ゾンビ映画が好きな人向けの映画なのだけど、なんとなくゾンビ映画へのアンチテーゼも感じる。「はいはい、ゾンビ映画ね」と、雑な作りに見せかけているのだがゾンビ映画への愛を感じる。なんだろうツンデレ?(死語)
映画全体の流れとしては冗長でダルいのだが、小ネタがたくさん詰まっている。個人的に好きなシーンをいくつかピックアップすると。
・オープンカー仕様のスマートで現場に現れるアダム
・スマートのキーにスターデストロイヤー
・Wi-Fiや抗うつ剤を探すゾンビ
・柔道着に刀を振り回すティルダ
などなど、でもどれも爆笑するようなシーンではない。半ば呆れ乾いた笑いが出てしまうシーンが続くのだけれど、それがとても心地よい。
おすすめのゾンビコメディもの
唐突ですが、営業タイム?です(笑)ゾンビ×アホの組み合わせは最高ですよね。
ゾンビものですが、あんまりグロくはないです。主人公たちの成長も観られてなかなか良い作品だと思います。
じいちゃん達強い(笑)基本登場人物たちがアホです。アホ×ゾンビは素晴らしい。
ジャケで想像つきますが、パロディ映画ですね。頭は空っぽにして観ましょう。
おわりに
映画の感想では無いのですが、今回、COVID-19後に映画館に初めて行きました。お客さんいなくて私一人で貸し切りでした…… 注目の映画も軒並み公開延期。映画館は非常に苦しい時期だと思います。感染症対策も大事ですが、映画館が無くなるのは悲しいので早くお客さんが帰ってくるといいですね。